こんにちは!
みなさん本読んでいますか?!
実用的な本を読むと知識がつきますし、小説を読むと老若男女様々な人の人生を体験できます。さらに、『本を読むこと』自体が人生をよりよくする能力が身に付きます
数学教員や数学の教員を目指している学生におすすめの小説3選
今日紹介するのは、次の3冊です!
- 『フェルマーの最終定理』 サイモン・シン
- 『博士の愛した数式』 小川 洋子
- 『数学ガール』 結城 浩
そう思う人も多いかと思います。
しかし、上記の3冊は全て読みやすい本たちです!
では、それぞれ詳しく説明していきます!
『フェルマーの最終定理』 サイモン・シン
僕が一番好きな小説が『フェルマーの最終定理』です。
「フェルマーの最終定理」は聞いたことありますよね?
3 以上の自然数 n について、xn + yn = zn となる自然数の組 (x, y, z) は存在しない
簡単に言うと、「ピタゴラスの定理」の3乗以上バージョンです。
ピタゴラスの定理は x2 + y2 = z2 で2乗のお話ですが、それが3乗以上だったら成り立つの?そんな数ないんじゃね?っていう定理です。(厳密に言えば証明されていなければ予想として扱われます)
「フェルマーの最終定理」の一番の魅力は中学生でも理解できる内容なのに、証明するのに300年以上かかったまるでドラマのような物語だということです。
この本は、ピエール・ド・フェルマーが生み出した「フェルマー予想」をアンドリュー・ワイルズが証明するまでの軌跡を描いたサイエンスノンフィクションです。
数学を学んだことがある人だったら一度は聞いたことがある歴史上の数学者がどんどん出てきます。
結局アンドリュー・ワイルズが証明したんだからワイルズの一生を描いた小説かと思いきやそうではありません。
数を崇める教団を創設したピタゴラス、数学を後世に残そうと奔走したディオフォントス、意外と性格が悪いフェルマー、目が見えなくなっても数学に取り組んだオイラー、そのオイラーの本を独学で読み、ラグランジュやガウスと数学を学んだ女性数学者ジェルマン、フェルマーの最終定理へあと一歩のところまで迫った日本の谷村・志村予想などなど、世界各国の数学者が出てくるので、人類が一つになって証明しようとする感じが最高です。
章を読み進めていくうちに、自分の中に一から数学の歴史が積み上がっていく感覚が得られるので、「早く次の章が読みたい」となる小説です!
文章内で数式が出てきてもわかりやすく補足されていたり概要が書かれたりしているので、読むのに全く苦になりません。
「フェルマーの最終定理」に少しでも興味がある人はぜひ読んでもらいたいと思います!
『博士の愛した数式』 小川 洋子
「数学が苦手だけど数学の本を読んでみたい!」という方に最初におすすめするのは『博士の愛した数式』です。
記憶が80分しかもたない数学者の博士とある親子2人との心温まる物語です。
小説としても読みやすく、中学生でも十分読み切ることができます。
僕が初めて数学を教科書ではなく小説として読んだ本で思い入れがあります。
勉強としての数学ではなく、知識としての数学がここまでおもしろいとは思いませんでした。
難しい数式は出てきません。
それでも、完全数、友愛数、双子素数など数と数との間にある不思議な関係に触れられており、今まで見てきた数を違う見方でみることができるので今までよりちょっぴり数が好きになる本です。
教科書での数式や数学用語はなんだか無味乾燥な感じですが、この小説では、登場人物の男の子を「√(ルート)」と呼んだり、阪神タイガースの江夏選手の背番号が完全数の28である等、どれも物語の一部に含まれているのでちゃんと意味をもってそこにあり温かみを感じます。
本を読むのが苦手な人や、最初に何読むか悩んでしまう人には『博士の愛した数式』をおすすめします。
『数学ガール』 結城 浩
大学生のときに貪るように読んでいた本です。
数学をある程度学んでいる時期に読むと面白さが倍増します。
大学生の時には、数学の教員を目指す人はみんな読めばいいのにと思っていました。
この本は「僕」と3人の女子高校生が数学の問題を解いていく物語です。
会話形式でリズム良く書かれているのですらすらと読めてしまいます。
それでも、扱う内容は本格的な数学の内容です。
数学の内容が本格的になると理解するのが苦になってしまい読みづらくなる、一方、数学の内容が簡単すぎると小学校の図書室にあるような教育漫画のような幼稚なものになってしまう危険性があります。
しかし、この『数学ガール』はどちらの良さも兼ね備えています!
内容は本格的なのに圧倒的に読みやすい!
シリーズの第1巻の題材は「素数」「絶対値」「フィボナッチ数列」「二項定理」「無限級数」「テイラー展開」「母関数」など基本的なものから本格的なものまで多岐にわたっています。主人公が高校生なので一緒に悩んだり考えたり解決したりすることができるのでかなりの没入感があります。
また、数学が苦手だけど得意になりたい人にもおすすめです。
主人公と一緒に悩み考えることで、『数学の問題の考え方』を学ぶことができます。
ページを読み進めていくと、自然と「自分だったら次はこうしてみるな」という思考に入っていきます。そうなればもう数学者の一員です。ぜひ読んでみてください!
最後に、この『数学ガール』はシリーズ化しています。
- シリーズ1は今回紹介した『数学ガール』
- シリーズ2は『数学ガール〜フェルマーの最終定理〜』
- シリーズ3は『数学ガール〜ゲーデルの不完全性定理〜』
- シリーズ4は『数学ガール〜乱択アルゴリズム〜』
- シリーズ5は『数学ガール〜ガロア理論〜』
- シリーズ6は『数学ガール〜ポアンカレ予想〜』
どれも内容は難しそうですが、『数学ガール』シリーズなら読み切れます。
ここまでは無理だけど興味はあるという方には、もっと読みやすくなった『数学ガール秘密ノート』というシリーズもあります。
このシリーズは内容が中高生向けで、本の厚みもそこまでないのでさらに読みやすくなっています。
- シリーズ1は『数学ガール秘密ノート〜式とグラフ〜』
- シリーズ2は『数学ガール秘密ノート〜整数で遊ぼう〜』
- シリーズ3は『数学ガール秘密ノート〜丸い三角関数〜』
- シリーズ4は『数学ガール秘密ノート〜数列の広場〜』
- シリーズ5は『数学ガール秘密ノート〜微分を追いかけて〜』
- シリーズ6は『数学ガール秘密ノート〜ベクトルの真実〜』
- シリーズ7は『数学ガール秘密ノート〜場合の数〜』
- シリーズ8は『数学ガール秘密ノート〜やさしい統計〜』
- シリーズ9は『数学ガール秘密ノート〜積分を見つめて〜』
- シリーズ10は『数学ガール秘密ノート〜行列が描くもの〜』
- シリーズ11は『数学ガール秘密ノート〜ビットとバイナリー〜』
- シリーズ12は『数学ガール秘密ノート〜学ぶための対話〜』
- シリーズ13は『数学ガール秘密ノート〜複素数の広がり〜』
- シリーズ14は『数学ガール秘密ノート〜確率の冒険〜』
このへんなら教科書で出てくる内容もありますので、自分が興味ある単元の本を読んでみるのもいいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今日は、数学の現役教員や数学の教員を目指している学生におすすめする小説を紹介しました。
- 『フェルマーの最終定理』 サイモン・シン
- 『博士の愛した数式』 小川 洋子
- 『数学ガール』 結城 浩
どれも思い入れが強い本なのでどれを読んでも後悔はしないと思います!
ぜひ、チェックしてみてください!!
以上参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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