新年度もある程度時間が経つと、テストを行う機会もあることから、子ども達の学力がだんだんとわかってきます。
仕方がないとはいえ、勉強ができる子とできない子ははっきりと分かれます。
ですが、勉強ができない子も怠けている訳ではありません。
勉強の仕方がわからないだけです。
そこで、今日は学級通信を通して勉強の仕方をアドバイスをする記事を紹介します。
参考文献
参考文献は実験心理学が見つけた 超効率的勉強法: 復習はすぐやるな! 思い込みで点数アップ! です。
見た目はチープですが、中身は有名な大学や研究チームが調べた科学的に根拠のある勉強法がたくさん載っています。
僕も学級文庫には必ず入れている本です。もし、興味があればチェックしてみてください。
では本題に入ります。
効率のよい勉強の仕方とは?
勉強法について1つ問題です。
次の1番と2番ではどちらの方が効果的でしょうか。
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正解は・・・2番です!
2008年にアメリカの研究グループが発表した実験を紹介します。
大学生を集めて外国語の学習とテストに挑戦しました。
一回目のテストの平均は100点満点中30点でした。
次に学生たちを4つのグループに分け、外国語の再学習と再テストを繰り返します。
再学習とは、単語とその訳を見直す読むだけの復習です。
再テストとは、単語を見て訳を自分で答える小テストを利用した復習です。
グループ①
全単語の再学習と再テストを行う。 |
グループ②
直前のテストで不正解だった単語のみ再学習するが、全単語を再テストする。 |
グループ③
全単語の再学習を行うが、直前のテストで不正解だった単語のみ再テストする。 |
グループ④
直前テストで不正解だった単語のみ、再学習と再テストを行う。 |
さて、結果は・・・・・?
1週間後に再テストをしたところ、グループ①と②は約80点の好成績だったのに対し、グループ③と④はともに約35点しか取れなかったそうです。
ここでのポイントは、総勉強時間が少ないグループ②でも①と同じくらい得点が高かったということです。
グループ②の総勉強時間はグループ①の7割程度しかありません。
つまり・・・
読むだけの復習よりも再テストを利用した復習に時間を使った方が、同じ時間を勉強するのであれば得点はずっと高くなるのです。
テストを利用して、自分で思い出す努力をする復習方法が効率的かつ効果的な方法だということがわかります。
ぜひ、試してみてください!
教科によって変わるかもしれませんが、勉強の内容を理解してから問題が解けるようになる人は少ないと思います。
大体の人は、とりあえず問題が解けるようになってからその内容を理解しているのだと思います。
「わかる」→「できる」ではなく、「できる」→「わかる」の順序。
まずは、どの教科も「できる」ことを目指してみましょう!
具体的な方法
テストが重要だということが分かりましたが、実際にはどうすればいいのでしょうか。
社会の学習を例に考えましょう。
上の実験を参考にすると、勉強の仕方の例は次のようになります。
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社会には一問一答の問題集がありますよね。
こんな感じの問題集です。もちろん学校で配られてるワークでもOKです。
今日の勉強する範囲を決める
今日の学習する問題の範囲を決めます。
見開き1ページのようになるべく多すぎない範囲がいいですね。
コツコツと積み重ねていきましょう。
範囲の問題をテストのように解く
その範囲の問題を一度テストのようにノートに解きます。
この段階では、問題が解けなくても大丈夫です。
テンポよく解いていきましょう。
一つ注意点として、問題文は書かないようにしましょう。
書くのは答えだけです。
問題文をいちいち書いていたら日が暮れます。
間違えたところをチェック
間違えたところを教科書や解説でチェックしていきます。
時間がなければ答えだけ確認してもOKです。
もう一度範囲の問題を全て解く
間違えたところをチェックし終わったらもう一度、範囲全ての問題を解きます。
ここで、間違えたところだけというのはNGです。
全て解きます。
だからこそ範囲は長すぎない方がおすすめです。
100点になるまで繰り返す
これらを繰り返し、100点になるまで繰り返します。
どこか一問でも間違えたら、もう一度全ての問題を解き直します。
範囲によりますが、中学校の社会のワーク見開き1ページなら、1時間もかからずに終わります。
でも効果は抜群です。
僕自身、教員採用試験の問題をこのようなやり方で解いていましたので、実体験としても効果は保証します。
また、以前受け持っていた中学校3年生の子に同じように説明してやらせたら、そのうちの2人が社会の定期テストで100点をとってきてくれました。
まとめ
今日は勉強の仕方を紹介しました。
中学生なら誰でも知りたい内容だと思うのでぜひ学級通信等で共有してみてください!