数学の授業をつくるときにはどのようなことに注意してつくっていけばよいでしょうか。
指導案の作成に関しての書籍はたくさんありますが、普段の授業では、
そんなしっかりつくらなくてもな~
という感じですよね。
授業をつくる上で大切なことは、子ども達の思考力や表現力を延ばす等指導要領を見るとたくさん載っていますね。
ですが、普段の授業の中でそこまで求めようとすると中々きついのが正直な本音です。
特に僕のような凡人にはキツすぎます。
高尚な授業は頭のよい方々にお任せして
凡人は凡人らしくできることを絞って
楽に乗り切る方法を考えていきましょう。
1基本は教科書
教科書は教師の大きな味方です。
教師は教科書を教えるのではなく、教科書を使って教えるのである
という名言みたいな言葉がありますが、
いずれにしても教科書を使うことには変わりません。
教師に成り立ての頃は、教科書の問題より自分で考えた方がいいだろとよく自分で問題を作っていました。
ですが結局、教科書の問題というのは頭のよろしい方々が何人も集まって作り上げられた問題ですから凡人教師が考えた問題より圧倒的に洗練された問題だと思います。
そういった意味もあり、教科書を基本的には使うのが無難です。
2問題を解く
当たり前ですが、自分で問題が解けないのに子ども達に教えることはできません。
教える範囲の問題を実際に解きましょう。
このときに、子ども達がどこに躓きやすいのかを考えながら解くと授業の中でアドバイスができるようになります。
また、教師からアドバイスをしなくても子どもの躓きを想定することができるので安心して授業に臨むことができます。
解いた問題を授業で「先生の答え」として再利用することもできるので問題を解くのはメリットがおおいです。
3本時で一番大切なことを明確にする
ここが授業を作る上で一番時間をかけるところです。
時間をかけると言っても、数学の教師として働くのであれば、無意識的にも理解しているところでもあるので、考え方さえ身に付ければ、問題を解きながらでも考えることができるようになるので安心してください。
「2の問題を解く」で一通り問題を自分で解いたら、問題を解く上で必要な知識を明確にさせておきます。
ここで言う、「問題を解く上で必要な知識」とは今日の授業で子ども達に身に付けさせなければならない知識です。
できるだけコンパクトにすると授業するときにも楽になります。
例えば、【正の数・負の数】の減法で
(+2)-(-3)
という問題があるとしましょう。
この問題を途中式込みで解くと次のようになります。
(+2)-(-3)=(+2)+(+3)=+(2+3)=+5
この問題で子ども達に伝えなければならない知識は何でしょうか?
答えにたどり着くことが大切だから
+(2+3)=+5
でしょうか?
違いますよね。
もちろんこの計算もできなければなりませんが、前時にやっている内容です。
だからこの授業で一番大切なのは最初の
(+2)-(-3)=(+2)+(+3)
この部分です。
減法を加法に変える
このことが今回の授業で一番子ども達に伝えなければならないことです。
ここを教師が意識しておくと、教えるときにもメリハリがつきます。
全部大切だからと全部丁寧にやってしまうと子ども達も混乱してしまいます。
ですが、『減法を加法に変える』この考えだけ理解させればよいと考えておけば、
子ども達も何を新しく学ぶのかを意識することができます。
最終的には子ども達は自分一人で問題を解けるようになることが求められます。
だから、問題を解く上で押さえておかなければいけないポイントを積み重ねていくことが必要です。
本来なら、その解法も自分たちで導き出すことができればよいのですが、今回は凡人仕様なので教師が一番大切なことを意識しておくだけで十分だと思います。
4板書案を考える
頭の中だけで考えても実際に授業するときには焦ってしまったり、ど忘れしてしまったりすることもあります。
だから、頭で考えた流れを紙(できればノート)に書き出しておきましょう。
ノートを2分割や3分割して実際の板書のように書いておくと授業のときにそのまま書けばよいので楽ですよ。
大切なことは色を付けておくとさらに良いですね。
ただ、ここで注意が必要なのはノートだと完成した板書になるので、どの順番で書くかがわからなくなることです。
もし、計画的に板書をしたいのなら、どの順番で書くのかまでメモしておくことをおすすめしておきます。
このノートは授業ノートとして保管しておくと自分の成長を実感することもできます。
3学年分ノートにとっておくと4年目からかなり楽に授業準備をすることができます。
未来の自分のためにもノートはつくることをおすすめします。
以上
1年目数学教師のための授業の作り方でした。
少しでも参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。