今日は、この悩みにお答えします。
中学校1年生の数学で一番最初に学ぶのは、「正の数と負の数」です。
簡単に言うと、(+)プラスと(ー)マイナスの話ですね。
中学校の最初に学ぶことですから、ここで数学を好きになってもらうことで、今後の授業のモチベーションを上げることができます。
そこで今日は、正負の数の導入や小学校での出前授業で使えるトランプゲームを紹介します。
このゲームを実際に小学6年生に試したところ、最初は
と言っていた子が、
と言うように大好評でした。
ぜひ試してみてください!!
小学6年生が大熱狂した『財産と借金ゲーム』
小学6年生に行ったゲームの名前は『財産と借金ゲーム』です。
子どもにとって、プラスとマイナスと聞いて、最初に思い浮かべるのはお金の賞金とか借金とかです。
3クラスで授業をしたのですが、どのクラスでもお金の話題が出ました。
と盛り上がってる子もいました。
初めての内容にも関わらずお金を題材にしたプラスとマイナスの授業は、子どもにすんなりと受け入れられていました。
めあて:数学は楽しい!!
今回の授業を通して、先生として次のめあてを考えながら授業を行います。
- 数学ってそんなに難しい教科じゃない、楽しいということ
- プラスとマイナスの計算ができること
財産と借金ゲーム①
今回は、2つのゲームを行ったので、それぞれのルールを説明します。
《ルール》
- 親を決め、1~5とジョーカー(1枚)の21枚のトランプをよく混ぜて真ん中に置く。
- 黒のトランプは正の数 (財産)、赤のトランプは負の数(借金)とし、点数を合計する。なお、金額は1点につき1万円とする。
- 時計回りに、トランプを1枚ずつ取っていく。最初は親から取る。
- 5人グループは4枚、4人グループは5枚とったら終了。
- 手札の合計が自分の点数になる。合計と順位をワークシートに書く。最も点数の多い人が次の親になる。5回の点の合計で勝敗を決める。
ゲーム①では、カードを引いたら全員がオープンして計算の確認をします。
ここでは、勝ち負けよりもグループで計算をしてグループの順位をワークシートに記入することで、全員がプラスマイナスの計算の仕方とその大小関係を学ぶことを目的としています。
そのため、合計と順位は面倒でも書かせるように指導していきましょう。
財産と借金ゲーム②
続いて、メインのゲームとなる②です。
《ルール》
- 親を決め、1~10(心配なら枚数を減らしてもOK)とジョーカー(1枚)の41枚のトランプを全員に5枚配る。
- 黒のトランプは正の数 (財産)、赤のトランプは負の数(借金)とし、点数を合計する。なお、金額は1点につき1万円とする。
- 時計回りに、右隣の人のトランプから1枚ずつ取っていく。最初は親が右隣の人から取る。
- 自分の財産がたくさんあると思ったら、1周した後ならトランプ を取った時、誰でもストップをかけることができる。
- ストップがかかった時の手札の合計が自分の点数になる。合計と順位をプリントに書く。最も点数の多い人が次の親になる。5回の点の合計で勝敗を決める。
要するに、ババ抜きのように一枚ずつ引いていき、最低一周したら誰かがストップをかけます。
その後の処理はゲーム①と同じです。
山札や手札にするカードの枚数は自由に変更してもOKです。
あまりにカードが多いと計算が大変なので、事前に助言しておくのがオススメです。
準備物
準備するものは、以下の3つです。
- トランプ
- タイマー
- ワークシート
今回のゲームは、グループでの活動になりますので、トランプはグループ分用意してください。
ワークシートは、このような感じでグループのメンバーと自分の得点・順位が書けるような枠が書いてあればいいと思います。
授業の流れ
実際に僕がやった授業の流れに沿って紹介していきます。
授業の流れはざっくりこんな感じです。
- 正の数、負の数(プラスとマイナス)の確認
- 財産と借金ゲーム①
- 財産と借金ゲーム②
- まとめ
正の数、負の数(プラスとマイナス)の確認
まずは、身の回りに使われているプラスとマイナスの例を聞いたり紹介したりしました。
財産と借金ゲーム①
ワークシートを配りゲームのルールを確認します。
ルールは拡大して黒板に貼ったり、電子黒板で掲示しておくと説明がとても楽です。
ゲームをする前に、実際のトランプを使って計算の確認をします。
10分程度でグループで活動させます。最低3回戦ぐらいできると計算練習になります。
その間、先生は机間指導をしてアドバイスをしたり、計算が苦手な子に寄り添って一緒に活動したりします。
計算をしているときに、「クローバーの2」と「ダイヤの2」などのプラスとマイナスのカードで0を作って計算を効率よくしている子がいたら褒めてあげましょう。
財産と借金ゲーム②
ゲーム①で計算方法がわかったら、今度はルールを変えてババ抜きのような形式にします。
手札や山札のカードの枚数は自由に増やしたり減らしたりしてOKです。
しかし、カードが多くなると計算が大変なのでグループでよく話し合ってくださいね。
この活動も10分ほどとれるといいですね。
さきほどのゲーム①よりゲーム性が高まるので、子どもたちはより熱中して活動します。
あちこちで阿鼻叫喚で見ていて面白いです笑
まとめ
時間になったらカードを回収して簡単にまとめます。
このような感じでまとめて終了です。
おつかれさまでした。
まとめ ゲームを取り入れて数学が楽しく学べるように!!
以上、正負の数や小学校の出前授業で使える『財産と借金ゲーム』について紹介しました。
数学は考えて考えて問題が解けた時の達成感が他の教科にはありません!
でも数学と聞くと、苦手意識をもつ子がたくさんいます。
これは、長い時間考えることが苦手になっていることが原因です。
だから、少しでも数学が楽しいと思うことができれば、あきらめずに考える続けることができるようになるのではないかと思うわけです。
なにか参考になれば幸いです。
また、他の分野の数学について興味がある人には、数学の小説がおすすめです。
特に、僕が好きなのは『フェルマーの最終定理』
過去の数学者の逸話や功績がストーリーとして語られているとても魅力的です。今の数学ができあがるまでに、どれほどの天才達が知識を積み上げてきたかを知るだけでも人生にとってプラスになると思います。
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