東洋経済onlineの毎年5000人が心を病む「教員」の過酷すぎる実態にもある通り、教員という職業はストレスが多い職業です。
そもそもの業務が多いことに加え、子ども、保護者、クラブ(部活動)、地域などさまざまな人と関わることが多く、当たり前ですが、関わる人が多く慣ればなるほど受けるストレスもマッハです。
適度なストレスは人生にメリハリをつけますが、過度なストレスは人生を破滅させる可能性があります。
そんな、ストレスフルな教員におすすめしたいのが、エクスプレッシブ・ライティングです。
今日は、このエクスプレッシブ・ライティングについて紹介していきます。
エクスプレッシブ・ライティングとは
エクスプレッシブ・ライティングは、1980年代に生まれた心理療法です。現在では、認知行動療法のテクニックのひとつとしてよく使われているそうです。
その方法を簡単に言えば、
自分が体験したネガティブな経験について、そのときに抱いた感情や思考を包み隠さず書き記す
だけです。
愚痴や悩み、ストレスに感じたことやイライラしたこと、ムカついたことなど何を書いても構いません。
自分の感情をそのまま書き出します。
誰に見せるわけではないので、汚い言葉で相手を罵っても構いません。
- あいつマジでムカつく!
- 上司に怒鳴られた!そんなの知ったことか!!
- 恋人にフラれた。悲しい。涙が止まらない。
決まりはありません。
自分がイライラしたりネガティブな気持ちになったらその感情を書き出します。
「こんなんで、どうなるの?」
と思うかもしれません。
しかし、こんなシンプルな方法ですが、すでに数百を越す実証研究があり、不安やストレスへの効果が広く認められているそうです。
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自分の感情を書き出すだけでストレスが減って頭も良くなったらやらない理由が見つかりませんね。
これを知ってから、僕も毎日続けています。
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「エクスプレッシブ・ライティング」がなぜこのような効果があるかというと、心の中の心配事を書き出すことによって、自分の中から切り離すことができるからだそうです。
- 「やばい!この問題分からない!」
- 「このままじゃ赤点になっちゃう!」
- 「変な音楽が頭の中でリピートしてる!」
「エクスプレッシブ・ライティング」の方法
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実践例
ここからは、僕の実践例を紹介します。
自分自身の実践と子どもに伝えている実践を紹介します。
自分自身の実践
僕もこの「エクスプレッシブ・ライティング」を知ってから毎日続けています。(R4.4.10時点で1083日目になります。)
本当は紙に書き出す方がいいとは思うのですが、取り組みやすさを重視してiPhoneの【Evernote】というメモアプリに打ち込んでいます。
毎日夜寝る前に、一日を振り返り、その日にあったこととそこで思ったことをかいています。役割としてはほぼ日記ですね。
iPhoneだと「音声機能」が使えるので、直接打ち込むのが面倒なときには、音声機能で愚痴やイライラしたことを吹き込んでいます。これが結構スッキリします。
職業柄、暴言は問題になってしまうので、日中は汚い言葉を使うことができません。
しかし、誰にも見せない自分のiPhone相手ならいくらでも罵詈雑言が出てきます。
iPhoneで「エクスプレッシブ・ライティング」をやると過去の悩みもすぐにわかるというメリットもあります。
詳しくは
にありますが、「去年の今日はどんなことに悩んでいたかな?」と見返すと今では全く覚えていないようなことに頭を抱えていることが多いです。
だから、「今の悩みも一年後には忘れているかな」と思うことができ、いい意味で開き直ることができます。
子どもに伝えている実践
自分自身では日記として「エクスプレッシブ・ライティング」をしているとお伝えしました。
クラスの子どもにも日記をおすすめしています。
「エクスプレッシブ・ライティング」について説明をし、毎日提出している自主学習ノートに、一行でもその日にあったこととそのときの感情を書いてもらいます。
もちろん強制するわけではないので、全員がやってくることはありませんが、悩みがちな子や不安を抱えやすい子なんかは結構書いてきたりします。
子どももたくさんのことで悩み不安を抱えています。
担任の先生がそれを把握することができれば、子どもに声をかけたり、相談に乗ったりすることができます。
また、定期テストや実力テストのとき、朝の時間に紙を配り、5分間だけの簡易的な「エクスプレッシブ・ライティング」をしたこともあります。
そして、不安が書かれた紙をゴミ箱に入れてテストに向かわせます。
ちゃんとしたデータを取ったわけではないですが、子ども達からは「少しだけ落ち着いてテストに取り組めた」という報告がありました。
まとめ
今日は、「エクスプレッシブ・ライティング」について紹介しました。
時代の移り変わりが激しく、例年通りが通用しない世の中になってきました。
そんな世の中ではストレス・不安・悩みが尽きません。
「エクスプレッシブ・ライティング」を生活に取り入れ、より良い生活を目指していきましょう。
今日の参考文献は鈴木祐さんの超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える100の科学的メソッドです。
こちらは、ストレスが多い教員の必読書だと思っています。チェックしてみてください。
以上参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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