子どもの叱り方
子ども達と毎日を過ごしていると、当然叱る場面がたくさんあります。
子どもは未熟ですから、間違えることは多々あります。
そのときにどのように叱ればよいかを考えていきましょう。
叱る目的
まずは、なぜ叱るのか目的を考えるのが大切です。
目的が無ければそれは『叱る』ではなく『怒る』です。自分の自己満足で感情のままに怒るのは止めましょう。
感情のままに怒ってしまうと、その子のためにもなりませんし、ストレスも溜まるので自分のためにもなりません。
感情的になりやすい人は『アンガーマネジメント』等を勉強し、落ち着いてから叱るようにしましょう。
学校は間違える場です。
もちろん、先生的には誰もが理想的な動きをして叱ることが一切ないのが楽ですが、それでは学校に来る意味はないですよね。
それに、間違いがないように生活するということは受け身の人間を量産することになるのだと思います。
なぜなら、先生の言ったことだけを子どもが行えば叱られることはないからです。
ですが、それだと自分では何も考えられない主体性0の人間になってしまいます。
そうならないためにも、先生は学校が間違える場という認識を持って心を広く保っておくことが必要なのだと思います。
では、その中でいつ叱るのか。
- 命の危険があるとき
- 周りに悪影響があるとき
基本はこの2つだと思います。
1.命の危険があるとき
何より命が一番大切です。
交通ルールを守っていない
避難訓練などでふざけている
落下の恐れがある危険な場所で遊んでいる
カッターやハサミなどを振り回している
理科の実験に関する注意事項を聞いていない
このような命に関わるときには叱るべきタイミングです。
先生は子供たちを家族から預かっています。
安全に家に返すことが何よりも優先される先生の仕事です。
義務教育の中で自分の命を自分で守ることを繰り返し伝え身に付けさせていかなければなりません。
子供たちも大人になると自分で判断して行動することが増えてきます。
その時に正しい判断ができるよう、学校生活の中で命の危険に関する知識はしっかりと伝えていきましょう。
2.周りに悪影響があるとき
一番頻度が高いのはこの時です。
命の危険まではなくても、周りへの悪影響があるときには叱るべきタイミングです。
授業中に周りに迷惑をかけている
チームが目標に向かって努力しているのに水を差す
学校のルールを守っていない
礼儀やマナーが守れていない
このようなときには、子供たちが社会に出て他の人との関わりを持つことも含めてしっかりと伝えていかなければなりません。
社会に出ると、どんな職業につこうが人との関わりは切っては切り離せません。
ですから、周りに悪影響を及ぼさない、周りと良好な人間関係を築くために必要なことを学校で身に付けていくことが大切です。
叱る目的
では、次に叱る目的についてです。
叱る目的については、
その子自身のため
周りの子のため
この2つですね。当たり前のことかもしれませんが、目的を考えるのはとても大切です。それぞれ見ていきましょう。
1.その子自身のため
その子自身のためと言うのは1番しっくりくると思います。
その子自身が命の危険に関わるようなことをしたり、周りに悪影響なことをしたりした場合、
その子が今後の生活としてより良くなるよう、
その子自身のために叱ります。
2.周りの子のため
もう一つは周りの子のためです。
残念ながら、その子自身のために叱ることを繰り返してもなかなか治っていかない子もいます。
ですが、そこで力のをやめてしまうと他の子がそちらに流されてしまう可能性があります。
それを食い止めるために周りの子のために叱ります。
先生として、周りに悪影響を及ぼしているこの行為をやめさせたく叱ることも多いと思います。
ですがそういった子に限って何度言ってもやめてくれない。
そうなってくると先生自身も
「どうせ言っても意味がない」
と考えてしまい力なくなってしまう。
そうなってくると、悪影響及ぼしているのがその子だけだったのが周りの子も真似しだし、結果的に学級崩壊やチームの崩壊につながってしまいます。
僕も昔はそうでした。
ですが、叱るのは『周りの子のため』という意識でいると、変に気張らずに叱ることができます。
言うことを聞かない子に対してストレスを抱えている先生には試して欲しいと思います。
自分のことを支えてくれているクラスの子ために叱るんだ
と思えば、
物怖じせずに言えますし、何よりカッコイイです。
注意点
最後に、叱る時の注意点です。
それは、叱った子を家に帰すときにその子を納得した状態で帰すことです。
なぜ叱られたのか
これからどうしていかなければならないのか
これらを十分に理解させてから帰すようにしましょう。
仮に、子どもが納得せずに家に帰ったとすると、それは保護者に伝わります。
さらにそのときに誤った伝わり方をされると学校への不信感に繋がってしまう恐れがあります。
学校は間違える場です。
叱られた子も何かしら理由があったのかもしれません。
そのことをよく聞き取り、
「期待している」ということを伝えてから帰すようにしましょう。
最終的には全員が満足した状態で次の日を迎えられるといいですね。
以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。