子どもに反発されない叱り方ってどうするの?
今日はそんな疑問に答えます。
担任の先生として子ども達と接していると、どうしても子どもに指導を入れることがありますよね。
でも、本心では(子どもに嫌われたくない)と思ってしまいます。
今日はそんな方へ向けて、子どもに嫌われずに指導する方法を示します。
子どもに嫌われずに指導する方法
嫌われる指導
まずは、嫌われる指導について考えます。
指導すること=子どもには嫌われるが、自分の望む道に進ませる行為 |
このように考えていると、中々指導することができなくなります。
嫌われたくないからといって、指導を入れないと、どんどんエスカレートし、クラス全体が危うい状態になることもあります。
ですから最初に、
指導すること=子どもには嫌われるが、自分の望む道に進ませる行為 |
この考えを改めましょう。
このようになってしまうのは、子どもが納得しない指導だからです。
具体的には、次のような指導です。
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同じことをしても、先生のその日の機嫌によって怒られるか怒られないかが変わったら、子どもは納得しません。
なぜ自分が指導されたのかがわからなければ、子どもは納得しません。
〇〇すべきだ、△△しないとだめだ、と大人の価値観をただ押し付けられると、子どもは納得しません。
自分の学生時代を振り返っても、嫌われている先生は上のような要素を満たしていたのではないでしょうか。
先生として、指導する立場になったのなら、自分が「こうされたらイヤだな」という指導を一瞬考えるだけでも十分子どもへの声かけが変わります。(道徳みたいですね笑)
具体的な指導法
とはいっても、教師として働いていれば必ず指導をすることがあります。担任をもっていればなおさらです。
その時、どのように指導するべきなのでしょうか。
上の『嫌われる指導』を避けることを意識するのがおすすめです。
実際、僕が意識しているのは次の4段階です。
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子どもの話をよく聴く
まずは、子どもの話をよく聴きます。
言い訳を聴くイメージです。
どんなことにも、子どもの中には何かしら理由があるはずです。
それを傾聴してあげましょう。
子どもは子どもなりに、自分なりの論理で物事を考えます。
その論理が大人には理解できないことも多々ありますが…。
それでも、子どもがなぜそれをしたのかという理由を聴いてあげましょう。
このステップを抜かして指導をしてしまうと、子どもの頭の中では、自分の意見が認められず一方的に怒られたという印象だけが強く残ります。
指導の目的を考える
指導の目的を考えます。
目的を考えるのは、子どものためでもありますが自分のためでもあります。
「最終的にどうなっていればいいんだ?」
と一瞬でも考えることで、感情的に怒ることが少なくなります。
また、指導をする視点を絞れます。
指導をするときに、子どもの行為に目を向けるべきなのに、その行為をした子ども自身に目を向けてしまうと間違った指導をしてしまう危険があります。
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上はいいですが、下はだめです。最悪、人権侵害になります。気をつけましょう。
PNPを意識して伝える
PNPとは、ポジティブ・ネガティブ・ポジティブのことです。
簡単にいうと、
褒める→改善点を伝える→褒める
のように、「伝えたいこと」を「褒めること」で挟む伝え方です。
ポジティブサンドイッチとも言われています。
このように伝えると、子どもは指導内容に耳を傾けやすくなります。
例えば、次のような事例を考えます。
授業中、Aが寝ていた。
Bがよかれと思ってその子を起こそうとした。 だんだんエスカレートしてBがAの頭を引っ叩いた。 |
このようなとき、BにはBの言い分がありますから、まずはそれをよく聴きます。
そして、PNPを意識すると、次のような感じになります。
- P(ポジティブ):起こそうとしたBのことを褒めます。
- N(ネガティブ):起こし方が適切ではなかったことを指摘します。
- P(ポジティブ):周りに目を配れることを褒めます。
子どもに再確認する
PNPを意識して伝えた後は、子どもに再確認します。
指導したことが伝わっているかどうか、子どもが納得しているかどうかを確認します。
「最後に言い残したことはない?」
と聞くだけでも効果はあります。
まとめ
今日は、子どもに嫌われない指導法について紹介しました。
具体的なステップも紹介しましたが、やはり一番は、
子どもが納得したかどうかです。
自分だったら何て言われれば納得するかどうかを考えて指導していきましょう。