中学校3年生の1月になると私立受験を終え、すでに進路を決まった生徒が出てきます。
そうなると、クラスの中にこれから受験がある生徒と合格が決まって余裕がある生徒の2種類の生徒が一緒に生活していくことになります。
これから受験がある生徒は、試験当日まで、これまでと同じように勉強に励んでもらえればいいと思います。
しかし、問題はすでに合格が決まっている生徒への対応です。
3年生といっても、まだ中学生ですから、進路が決まった後は好き勝手にやっていいと思っている子も少なからずいます。
そんなときの指導って結構悩んだりしますよね。
今日は、そうした他の生徒より早くに進路が決まった生徒にどんな声を掛けるか、僕が3年生の担任になったら毎回話していることを紹介します。
これからはクラスのサポーターだ!!
受験する高校の県にも依りますが、私立の単願の生徒は1月には結果が分かっています。
早ければ、12月に試験があったりするので、残りの3ヶ月間、その子は進路悩みから解放されます。
勉強ではなく、部活動推薦で入学するような子もいますよね。
全員ではないですが、私立単願の生徒の中には、学校生活がだらしない生徒もいます。
合格が発表されるまでは、
「そんな生活していると合否に響いてくるぞ!」
とか何とか、受験があるから学校生活もしっかりしないといけない、という指導をするのをよく目にしますし、僕も似たようなことは言ってきています。
しかし、受験をだしに使っているみたいであまり良い指導とはいえないんじゃないかと思っていました。
そこで、いろいろと先輩の話を聞いたりしている中で「これだ!」と思ったことが、クラスのサポーターになってもらうことです!
クラスのサポーターとは
クラスのサポーターというのは、その名の通り、クラスのためになることを積極的にやってほしいという役割を与えることです。
サポーターという役割を与えることが一つポイントです。
人間は、「○○をしてほしい」と具体的に指示するより「△△として動いてほしい」と抽象的に指示した方が、より多くのことをするようになります。
つまり、
ただ、「勉強を教えてあげてほしい」と言うと、勉強は教えてくれるかもしれませんがそれ以上のことは何もしません。
しかし、「サポーターとしてクラスのために動いてほしい」と言うと、勉強のアドバイスも生活の手助けもサポーターとしても範囲に入るので、より多くのことをするようになります。
受験の合否を話す時間があると思うので、生徒のテンションが高いうちに役割を与えましょう。
気持ちが大きくなっているので生徒も自然と引き受けてくれます。
そのとき話す内容は、以下のような感じです。
自分が実際に受験をしたときの気持ちを思い出してもらう。
⇒ めっちゃ緊張したよね。
⇒ 君は他のクラスのみんなより先にその経験をしたんだ。
⇒ それでも、君はそのプレッシャーを乗り越えて合格を掴んだんだ。凄いよ!
⇒ その気持ちだったり頑張りだったりを今度はクラスのサポーターとしてみんなのために役立ててほしい。
こんな簡単で大丈夫です。
あとは、ちゃんとやっていることを褒めてあげればその子も嬉しいですし、周りも自分の進路に手中することができます。
サポーターという役割は他のものでも良いと思います。
先生方が与えたい役割を与えてみてください。
受験はクラスの団体戦だと思います。
試験を受けるのは一人一人だから個人戦だと思われがちですが、そこに至るまではクラスの中で勉強していきます。つまり、クラスの雰囲気作りが個々人の受験勉強に大きくかかわってきます。
合格した子もそうでない子も全員で一つになって中学校生活を終わらせたいですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
何かしら参考になれば幸いです。