【数学ネタ】1=2の証明とすべての三角形が二等辺三角形になる証明【論理マジック】

数学

数学は「〇〇だから△△となる」「〇〇すると△△が導かれる」といったように、論理で成り立っている学問です。ですから、数学の問題は比較的どこで間違ったかがわかりやすいですよね。

しかし、数学の問題の中には、論理的に正しく見えるのに実際には「何か変だぞ…」といった【論理マジック】の問題があります。

今日はそんな問題を数の分野図形の分野から1つずつ紹介していきます。

内容としては、下の2つです。

  • 2は1である
  • すべての三角形は直角三角形である

数学に興味がある方は一緒に考えていきましょう。

数学の先生方は、こうした問題を通して、論理的思考力を子どもたちに身につけさせていきましょう。

ではまず、数の分野からいきましょう!

2は1である。

2って1なんですよ。笑

何を言ってるかわからないかもしれねーが、2だと思ったら1だったんだ。

こんな証明を紹介します。どこがおかしいか見抜けますか??

$$ a=b    ・・・① $$

と仮定する。両辺にaをかけると、

$$ a^2=ab  ・・・② $$

である。両辺からb^2をひくと、

$$ a^2-b^2=ab-b^2   ・・・③ $$

この式を変形すると、

$$ (a+b)(a-b)=b(a-b)・・・④ $$

となる。

両辺をa-bでわると、

$$ a+b=b・・・⑤ $$

を得られる。

a=bから、abに1を代入すると、

$$ 1+1=1・・・⑥ $$

よって、

$$ 2=1・・・⑦  $$

となる。

いかかがでしょうか。2が1になりましたね。笑

上の証明のマジックに気がつきますか??

答え

証明の④までは正しいです。

数学では、数を0でわってはいけません。

①でa=bと仮定していることから、

$$ a-b=0 $$

です。

つまり、④の両辺を0でわっていることが間違いです。

 

解説

この証明は数を0でわってはいけないことを再確認できる題材です。

中学校で初めてこのことを教えるのは、1年生の『正負の数』の「除法」です。

しかし、この時点ではあまり深入りしません。

その後、「方程式」や「反比例」でもほんの少し出てきますが、多くの生徒にとってはスルーされてしまいます。

結果、中学3年生の「2次方程式」で苦労する事になります。

例えば、下のような問題です。

方程式

$$ x^2=5x $$

を解く。

両辺をxでわると、

$$ x=3 $$

となる。よってこの解はx=3である。

しかし、この解は間違っている。どこが間違っているでしょうか。

正しい解き方は、

$$ x^2-3x=0 $$

$$ x(x-3)=0 $$

よって、

$$ x=0,3 $$

となります。

数学の先生なら、解き方だけを伝えるのではなく、なぜダメなのかを理解させたいですね。

0で割ってはいけないことは小学校でも説明しています。

改めて、その説明を中学校でもう一度確認していきましょう。

わり算とかけ算は逆の計算です。

$$ 10÷2=5 $$

ですが、この5は

$$ 2×□=10 $$

の□を見つけることと同じ意味ですね。

ここで、0で割ることを考えると、

$$ 10÷0=? $$

先ほどと同じようにすると、

$$ 0×?=10 $$

となりますね。

しかし、0になにをかけても0にしかなりません。

ゆえに、答えが出なくなってしまいます。

ですから、0でわることはいけないことです。

計算の中に文字が出てくるとその文字が0でないかをちゃんと確認することが必要になります。

中学数学ではあまり重要視されないですが、高校数学になると、0でないことを確認した上で割り算をすることが重要になってきます。

中学校のうちで、「0で割ってはいけないんだよ。」ということを理解しておきたいですね。

以上、数の分野での問題でした。

続いては、図形の問題です!

 

すべての三角形は直角三角形である。

図形の分野では、適当な△ABCをかいても、必ず二等辺三角形になる証明を紹介します。

少し、一緒にやっていきましょう!紙に適当でいいですので三角形をかいてください。

その三角形が二等辺三角形になることを証明します。

では、その証明を見ていきましょう。

【証明】

∠Aから、角の二等分線を引き、辺BCの垂直二等分線との交点をOとします。

点Oから辺AB、ACに引いた垂線と辺との交点をそれぞれD、Eとし、辺BCとその垂直二等分線との交点をFとします。

直角三角形AODと直角三角形AOEは、斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しいので

$$ △AOD≡△AOE $$

ゆえに、

$$ AD=AE ・・・① $$

$$ OD=OE ・・・② $$

また、△BOFと△COFは、2辺とその間の角がそれぞれ等しいので、

$$ △BOF≡△COF $$

したがって、

$$ OB=OC・・・③ $$

②、③より、直角三角形BODと直角三角形COEは、斜辺と他の1辺がそれぞれ等しいので

$$ △BOD≡△COE $$

したがって、

$$ BD=CE・・・④ $$

①、④より、

$$ AD+BD=AE+CE $$

つまり、

$$ AB=AC $$

よって、適当にかいた△ABCは、二等辺三角形になる。

解説

どうでしょうか、論理は間違っていません。

しかし、明らかに違うとは言い切れなさそうですよね。

だから、最初に図形をかいてもらったんです。

おそらく、誰一人上の画像のような図をかくことができなかったと思います。

それもそのはずで、そもそもかくことができません。ですから、前提から間違っているんですよね。

この題材は、少し難しいので、授業として扱うのは厳しいですが、図をかいて考えることの大切さを教えるのに役立ちます。

受験を控えた中学校三年生に紹介してみると面白いかもしれませんね。

 

まとめ

以上2つの証明を紹介しました。

頭の中がこんがらがってしまった人もいるかと思いますが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。

2つの問題の意義をもう一度考えると、

数の問題では、小学校での算数の説明が高校数学にもしっかりと伝えることができます。

図形の問題では、頭の中だけで問題を解くのではなく、図をかくことの大切さを伝えることができます。

授業が終わったり、時間があるときに紹介してみても面白いと思います。

何かしら参考になれば幸いです。

 

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