数学を学ぶ意義の中に論理的思考力を身に付けさせるというものがあります。
論理的思考力とは、物事を筋道立てて考えていく能力のことです。
数学においては、複雑な問題文から必要な情報を見つけ出し、順序立てて考えることで正解を導いてく能力です。
この論理的思考力を普段の数学の授業で身に付けていくことが大切です。ですが、毎回の授業で文章問題を出題していたら子どもたちも嫌になってしまいます。
そんなときに役立つのは論理クイズです。
論理クイズは論理的思考を鍛えることができ、問題も理解しやすく子どもたちも楽しく取り組めます。
今日は『天使と悪魔と妖精』という論理クイズを紹介します。
犬とオオカミと猫
A、B、Cさんは人間に見えますが、犬とオオカミと猫が人間の姿に化けています。犬はいつでも本当のことを言い、オオカミはいつでもウソをつきます。猫は気まぐれで本当かウソが区別がつきません。
Aさん「私は犬ではありません」 Bさん「私は猫ではありません」 Cさん「私はオオカミではありません」 A、B、Cさんはそれぞれ犬、オオカミ、猫のどれか答えなさい。 |
答え
結論から言うと
Aさん:猫 Bさん:犬 Cさん:オオカミ
となります。
解説
Aが犬ならば、「私は犬です」と言うでしょう。
つまり、Aさんは犬ではありません。
また、Aがオオカミならば、「私は犬ではありません」とは言わないでしょう。なぜなら、それは本当のことだから。
したがって、Aはオオカミでもありません。
よって、Aは猫です。
残りは犬とオオカミですが、Bがオオカミなら「私は猫ではありません」とは言わないでしょう。
ゆえに、Bは犬です。
最後に、Cがオオカミなら「私はオオカミではありません」というのはウソです。よってCはオオカミです。
まとめ
以上の問題解説の1行目すら理解できない生徒もいます。そのときには以下のように一歩ずつ順に進めていきましょう。
- 「私は犬ではありません」と言うAさんを犬と仮定する
- 犬はいつでも本当のことを言うから、Aさんは犬ではない
- 1と2は両方成り立たないから、Aさんを犬とはできない
「仮定する」ことの大切さを実感させられます。
ぜひ授業の隙間時間にでも子ども達に出題してみてください!