【教師の役割】教師は五者であれ
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教師の役割とは

我々教師は『教師』として毎日子供たちと接しています。

ですが、8時から16時ぐらいまで、一日のほとんどを一緒に生活していたら『教師』としてだけでは対応できません。

『教師』という言葉の中には、いくつかの役割が含まれています。

今日はその役割について考えていきます。

教師は『五者』であれ

「教師は『五者』であれ」という言葉があるように5つの役割を教師は持たされています。大変ですね。

五者とは、次の5つのことです。

  • 学者(がくしゃ)
  • 役者(やくしゃ)
  • 医者(いしゃ)
  • 易者(えきしゃ
  • 芸者(げいしゃ)

学者

「学者」とはしっかりとした学力や知識をもつことです。基本的には、教師は子どもに勉強を教えます。人に教えるのためにはその10倍の知識が必要と言われています。

例えば、小学校教師なら全教科は難しくとも、自分の専門教科は中学以上の知識。

中学校教師なら高校以上の専門知識。

高校教師なら大学以上の専門知識。

教科はもちろん、教育の専門家として学力や知識を持ち合わせていいなければなりません。

専門知識については、歴史の解釈のようなものを除けばそう簡単には変わりません。

ですから、一度自分の専門教科の知識は深ぼししておくのが必要です。

手っ取り早く専門知識を得るなら、学校で配られている資料集を読み込むことです。

中学校の数学では、下の地域教材社から出版されている数学の泉なんかがおすすめです。

役者

「役者」とは子ども達を惹きつける魅力をもつことです。

教師は授業でもクラスでも子どもの前で話をすることが多いです。

そのときに、無表情で淡々と話しても寝る子を量産するだけで内容が頭に入りません。

役者のように表情豊かに話し、身振り手振りを加えながら子ども達を惹きつけていく必要があります。

声の抑揚、間の取り方、視線の動かし方、脳をフル回転させ、その場その場で最適な役割を演じます。

若い先生は、子どもの前だけでも全力で演じましょう。

中堅の先生は、子どもと保護者、あとは同じ学年の先生の前でも演じることが要求されます。

演じるのが苦手な先生に必殺技を伝授します。

その必殺技とは、相手の立場になったつもりで話すことです。

「シミュレーション戦略」ともいわれており、同じ環境や条件では多くの人間が同じような反応をするという人間の特性を利用します。

授業をしているとき、教育相談を受けたとき、相手がどんな言葉を待っているかを相手の立場になったつもりで話してみてください。この方法はかなり有効です。

医者

「医者」とは、子ども達の今の姿を捉えて問題点を見つけ、その対処方法を伝えていくことです。

医者というと、病気を治すようなイメージをもってしまいますが、ここでは子ども達の行動や考え方など幅広く問題点を見つけることが求められます。

そして、その問題点を改善するためのアドバイスや指導していく必要があります。

アドバイスや指導と書きましたが、子どもと一緒に対処方法を考えていくことが望ましいです。

『先生』は教えたがりの人が多いです。

子どものためを思って問題点を指摘しがちです。

自分に置き換えてみるとわかりますが、一方的なアドバイスや指導は受け入れるのが難しいです。

問題点であっても、自分が気づいたことだからこそ、直していこうとするもの。

その提案をするような立場を目指していきましょう。

易者

「易者」とは、子ども達の未来を見据え、将来の可能性の道を開いてあげることです。

簡単に言うと占い師の様なものです。

子ども達自身が気づいていない能力や適性を見出し、その子に自信をもたせ、未来に向かって前向きになれるよう導いていく必要があります。

今の子達は、ありのままの自分を受け入れる感覚である「自己肯定感」が低いです。

これは日々の積み重ねの結果。

だからこそ、子ども達の将来の可能性を広げるためにも、普段から良いところや褒めるところをガンガン子どもに伝えることが大切です。

100%素晴らしい人間もいなければ100%ダメな人間もいません。

他のこと比べず、その子自身の良いところを見つけていきましょう。

芸者

「芸者」とは、環境作りです。

子ども達は学校に勉強や人間関係などを学ぶために来ています。

だからこそ、その学びをサポートする形で学ぶことが楽しくなるような環境をつくる必要があります。

教師は子どもが少しでも楽しく前向きに学ぶことができるよう、授業の仕方や教室環境など常に工夫をしていきます。

教室環境がよくわからなかったら、先輩の教室をのぞいてみてください。

意味がわからなくても、真似できそうなものがあるはずです。

明日から取り入れてみましょう。

意味を考えるのはあとで大丈夫。

真似して、子どもの反応をみて、修正する。その過程で意味がわかってくるはずです。

五者を目指しつつもチームで対応すること

この「教師五者論」、僕は大学時代の教員採用試験時に知りました。

教師として働き始め何年かが経っていますが、『五者』全てが完璧な先生は見たことがありません。

だからこそ、教師として学び続けることが求められているのだと思います。
でも、現状学ぶ時間よりも、今、目の前の子ども達に対応することで手一杯ですよね。
だからこそ、一人一人の先生がこの部分は得意だという所を集め、先生同士で苦手なところを補いつつチームとなって子ども達に向き合っていかなければならないのだと思います。

一緒に頑張っていきましょう。

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